自転車のフレームは人間でいう骨になります。
どんなに高いパーツを揃えてもそれを支えるフレームが悪ければその性能は発揮されません。
自転車の根幹となる重要なパーツとなるフレーム。
各部位の名称をはじめフレーム形状、材質による乗り味の違いまで解説していきます。
目次
各部位の名称
- トップチューブ
- ヘッドチューブ
- ダウンチューブ
- シートチューブ
- ボトムブランケットシェル
- シートステイ
- ブリッジ
- チェーンステイ
- ドロップアウト
- アウター受け
- ダブルレバー
フレーム形状
自転車のフレームは最も強度に優れたダイヤモンドフレームと呼ばれるタイプが基本となります。
ロードレースの大会ではダイヤモンドフレーム以外の走行は認められていません。
このダイヤモンドフレームにもホリゾンタルフレームとスローピングフレームの2種類があります。
その他にも様々なタイプのフレームがありますので主流のフレームタイプを紹介しましょう。
ダイヤモンドフレーム
ふたつの三角形を重ね合わせたダイヤモンド型のフレーム。
100年以上前から作られており時代とともに少しずつ改良され生き残ったタイプ。
シンプルで耐久性に優れ生産性が高いスポーツバイクのフレームにおいて最もオーソドックスなフレーム。
以前の主流だったホリゾンタルフレームから現在ではスローピングフレームに移り変わっている。
ホリゾンタルフレーム
古くからダイヤモンドフレームの基本型で、トップチューブが地面と水平になっているフレーム。
構造上スローピングフレームよりフレームが大きくなるため重量面で劣る。
重量面では劣るものの振動吸収性に優れクラシックなデザインに根強いファンも多い。
フレームの値段が高いことがデメリットとなるが100キロ以上のロングライドにオススメ。
スローピングフレーム
ロードバイクをはじめクロスバイク、マウンテンバイクなど現在のスポーツバイクの主流。
トップチューブがシートチューブに向かって下がっているため女性でもフレームを跨ぎやすい。
ホリゾンタルフレームに比べ重心が低く安定しており、剛性も高く軽量化の面でも優位にあります。
メーカー側は、1つのフレームサイズでサドルの高さを調整するだけで多くの身長に対応できるため身長毎に細かくフレームサイズを用意する必要がありません。
したがってフレームの量産化をすることができ、生産コストが低くなり安く購入できます。
ミキストフレーム
「Mixte-ミキスト-」はフランス語で男女両用の意味があり性別に関係なく多くの人に自転車を楽しんでもらうためにヨーロッパで生まれたフレームとなります。
フレーム形状はスカートやワンピースを着た女性でも跨ぎやすいようにトップチューブを細い2本のパイプにしてシートチューブに向けて下がっているのが特徴となります。
ビンテージ感溢れる知性的なデザインも人気の理由です。
スタッガードフレーム
スタッガーは互い違いの意味し、ミキストフレーム同様に女性がスカートを履いたままでも乗れるフレーム形状。
構造上の問題で強度と剛性を保つためフレームのパイプを太くするか肉厚にする必要があるため重量が重くなってしまう。
このデザインの自転車を選択するのであれば走行性も兼ね備えたミキストフレームがオススメ。
フレーム素材
フレームの素材で自転車の走行性能と乗り味が変わります。
自転車のフレーム素材は価格と使用用途によって素材が変わります。
レースを視野に入れている人にはカーボンもしくはアルミ、趣味や通勤に使うのであればクロモリがオススメ。
走りに質を左右する素材について紹介致します。
カーボン
炭素繊維をエボキシなどで固めた樹脂系の素材。
軽く設計上の自由度が高いため様々な形のフレームが作られている。
剛性面と振動吸収性に優れており実に軽量でトップグレードモデルに多く採用されている。
フレームの寿命が短く高価でありフルカーボンフレームの最安値は15万前後で20万円台から車種が充実している。
アルミ
フレーム素材としては最もポピュラーな素材で軽さ・剛性・価格のバランスに優れている。
剛性が高いのでパワーロスは少ないが人によっては堅い乗り味と感じる。
錆に強いという特性から乗り手にも好まれ様々な自転車に使われている。
廉価版では6000系、高価版では7000系のアルミが使われており15万円で最高級グレードとなる。
クロモリ
一昔までのほとんどがクロモリ素材でした。
最近では軽量性・剛性に優れたカーボン・アルミに押されて少数派に。
ただ、乗り味が優しくロングライドに最適で重量はカーボン・アルミに比べ思いが丈夫で大切に扱えば10年も乗る事が可能。
見た目・乗り味共に根強いファンも多く値段もピンキリ(高いものだとアルミ並みに軽量)とる素材。
スチール
シティーサイクル(ママチャリ)に使用される素材。
メリットは製造コストが安く振動吸収性に優れておりデメリットは重く錆びやすい。